何のために生きるかの意味なんて紙一重のものでしかないんだろう
Phantom 羽田圭介
を読んだ率直な感想はこれだった。
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お金を貯めて投資をして将来は投資が生むお金で生活したい華美と、
投資よりも今を充実させることのほうがいいお金の使いかただと思い「ムラ」という集まりにのめり込んでいく直幸が、
中心に進んでいく物語。
まさに、現代でいう「FIRE」と「オンラインサロン」のようなものがテーマになっているのだろうなと思った。
特に印象に残ったのは、ひたすら投資にお金を回していた華美が、
直幸を「ムラ」から救うという名目でたくさんのお金を使うところでは、
華美自身もなぜ使うのかあまり腑に落ちていない部分がありながらもつかってしまう場面だった。
自分が何のために生きるかの意味なんて紙一重のものでしかなく、変わりうるものなんだなと思った。
これが結局のところ人の本質なのかもしれないし、そうならば長い先の将来を見据えるよりも「今」を生きるのは習性なのかもしれない。
長期投資が難しいと言えるのはこういう本質的な部分が関係しているのかもしれないなとも思った。
セミリタイアするための資金をためて本当に幸せになるのかなんて、今はそう考えてるかもしれないけど明日には変わってしまっているかもしれない。
けれども、やってみないことには判断をつけられないってのも確かなことだと思う。
お金の使い方だけではない、時間も含め「いつ」に向けて使うのか、そんなことを考えさせられる一冊だったと思う。
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